エッセイ

「ちょここ」の由来

 

 

「ちょここ」

これは私の名前。
もちろん本名ではなくて、SNS上の名前。いわゆるハンドルネームというやつ。ブログもTwitterもnoteもこの名前を使っている。

自分ではとても気に入っている名前だが、noteで #名前の由来 のハッシュタグを見て名付けの経緯を振り返ってみた。
すると、私が「ちょここ」を名乗るきっかけになったのは、ラジオだったことを思い出した。

 

私はラジオが好きで、毎日どこかの周波数にダイヤルを合わせている(と言ってみたかっただけで、本当はradikoから聞いている)。
上京してから聞き始めた関東圏のFMラジオは、当時新しい土地での生活に不安を抱く私の心を和ませてくれた。どの局のラジオパーソナリティーも、その土地の情報を楽しそうに伝えてくれる。

「あぁ、ここに行ってみたい。」
「こんなに美味しそうなお店があるんだ。」
「ここの地域の人は面白そう。」

田舎から出てきた18歳の小娘には、ラジオの先の人々の生活がキラキラして見えた。都会暮らしへの期待に胸が膨らむ。

 

ちなみに私はラジオは専ら聞き役で、小学生のころに大好きな歌手がパーソナリティーを務める番組にハガキを1枚送ったが読まれることはなく、ラジオでメールやハガキが読まれる人は特別な人間だけだと思っていた。

しかし、そのときはbayfmのmiracle!!という番組を聞いていたのだが、「私もメールを送りたい!」と強い気持ちになるメールテーマを募集していた。詳しくは覚えていないが、パーソナリティーのANNAさんの優しさと存在感のある声から読まれるメールを聞いて高揚した私は、気づけばanna@bayfm.co.jpに初めてメールを送っていた。小学生のころとは違い、自分の携帯電話からメールができる環境になったのも、ラジオの聞き役から脱出できた理由の1つなのかもしれない。

携帯電話の画面に表示された「メールを送信しました」の文字を見た私は、小学生の頃を思い出して「どうせ読まれないのに」と投げやりな気持ちを抱いた一方で、「メールが読まれたら自分が特別な人間になってしまうかもしれない」と静かに緊張していた。

 

番組は私の諦めや期待も知らずに進んでいたが、突然、ANNAさんの口から

「ラジオネーム、○○さーん!」

と、私の名前が聞こえてきた。

えっ。私?いや同じ名前の人かな?

直後にANNAさんが読んだメールは私が送ったものだった。びっくりした。ラジオに送った私のメールが、こんなにすぐに読まれるなんて。小学生のときの自分に自慢したい(深夜のAMラジオ番組で有名歌手がいくつかメールを読むのと、日中のFMラジオのワイド番組でのそれは明らかに違いはあるが)。

このとき私は、リアルで呼ばれている自分のニックネームをラジオネームにして送った。自分の名前がラジオから聞こえたときは嬉しかったが、同時に恥ずかしさも覚えた。もし知り合いが同じ番組を聞いていて私だと気づいたらどうしよう、と無駄な自意識過剰が生まれたのだ。
また、自分の名前が電波に乗って知らない人に届くことに少し抵抗もあった。
そうして、私は自分のラジオネームを考え「ちょここ」にした。

 

 

私がラジオネームを「ちょここ」にしたのにも、もちろん理由がある。

「ちょここ」はお菓子からとった。
ロッテのチョコレート菓子、「Chococo」はご存知だろうか。

画像1

話は私の高校時代に遡るが、高校の昼食時には毎日母の手作り弁当を食べていた。
私よりも先に仕事で家を出る母は、私が忘れないようにと玄関の靴箱の上にお弁当を置いてくれたのだが、そのお弁当の上には小さな巾着が乗せてあった。それは「お菓子袋」だ。お弁当だけでは空腹を満たせない高校時代の食欲旺盛な私をみかねて、母が毎日おやつを持たせてくれたのである。

この「お菓子袋」の中に入っていたのが、Chococo
私がチョコレート菓子が好きだと知っていたからなのか、自分の勤めるスーパーで安く売っていたのか、実は何も意識していなかったのか、母がこのお菓子を選んだ理由は知らない。
けれど、3時間目終了後の休憩時間にお菓子袋を開けると、週の半分はこれが入っていた。甘いチョコレートとしっとりとしたクッキーから得られる幸せは、昼食前最後の50分を耐えうる力となった。
だから今このお菓子を見ると、3年間毎日お弁当を作ってくれた上にお菓子の準備までしてくれた母の優しさでセンチメンタルな気持ちになる

 

話は戻り、私はラジオネームを決めるときに、自分の好きなものや興味のあるものなど、何か意味のある名前にしたいと思っていた。

私は自分の人生のテーマは家族だと思っている。
実家にいるころは両親が大嫌いだったが、一人暮らしを始めてからそれは「好きの裏返し」だったと気づいた。今でも両親の嫌いな部分はあるが、両親が私に愛情を注いで育ててくれたことへの感謝はそれを見逃せるほど大きい。家族とは何かを常に考えていたくて、仕事も家族に関わるものを選んだ。それくらい、私は”家族”を考えて生きている。

名前は自分を表すものだから、自分が最も興味関心のある”家族”を連想できるものにしよう。

独身だった当時の自分の家族は、実家の家族だけ。そうして思い出したのが、先の「お菓子袋」のエピソードだった。

「ちょここ」

書きやすく、読みやすく、文字でも打ちやすい。さらには響きも可愛い。

(そういえば、先日初めてメールを送ったFMyokohama E-ne!~good for you~のMITSUMIさんから「可愛い名前だね!」と言ってもらった)

私のラジオネームはこうして決まった。

今はラジオだけでなくネット上でもこう名乗っているが、とても良い名前だな~と自分ながらに思う。

あのとき、ラジオを聞いていて良かった。初めて送ったメールが読まれて良かった。ラジオネームを考えるきっかけがなかったら、この名前で自分のことを呼べなかったかもしれない。

私は今日もラジオを聞きながら育児をしている。
ラジオから「ちょここ」という名前が聞こえたら、それは私かもしれない。

画像2

昔、miracle!!で当選したANNAさんのサイン入りノート。

 

 

 

これは2020年5月25日にメディアプラットホームnoteにて投稿したものです。

 

 

ABOUT ME
ちょここ
1才8ヵ月差の2才娘と0才息子を育てるアラサー。平日は主婦、土曜日は看護師。首都圏の賃貸1LDKにて家族4人で暮らしています。持ち家なし、車なし、自転車なし。そして家はエレベーターなしアパートの3階。不器用でいつも遠回りしちゃうけど人生まだまだこれから。いつかの3人目を夢見て。
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