私の過去の職場の同期から、「ちょっと、名前を貸して欲しいんだ」という連絡がありました。
な、なまえ・・・???
名前を貸す、とは、一体。
何か契約でもさせられるのか?
私に何が起こるのか?
生活リズムが違うと、電話一本もなかなかできない
今回連絡をくれた同期とは、2年ぶりにLINEをやりとりしました。
元気~!?から始まって、近々ビデオ通話できる?という流れに。
お?2年ぶりに連絡がきたと思ったら、ビデオ通話?ちょっとハードルが高い。
なにせ、私と同期の生活リズムが違うので全然予定が合わないんです。
私は育児中。かたや同期は独身で仕事をしている。
同期は夜にゆっくり電話をしたかったそうなんですが、私は夜は子どもたちと共に一緒に寝ます。
育児中の身としては、午前中が嬉しいのですが。
同期は「お願いがあるんだ」と言って、どうしても私と電話したいそう。
直接話すお願いって、何だろう。私の頭に不安がよぎります。
・・・お金を貸して、とか・・・???
それで連絡をもらってから数日後、同期のお昼休憩中にやっと電話をする機会を作れました。
(子育てすると生活リズムがこんなに違うのかと、私は驚きです、、、)
そんな同期から言われたお願いは、「ちょっと、名前を貸して欲しいんだ」
起業のための、アカデミーに通う
同期はここ数年、起業するためのアカデミーに通っているそうです。
(はい、もうこの時点で怪しい!!!!!!!!)
そのアカデミーでは、起業するために何段階か宿題のようなものが課され、その一つとして「自分の起業をサポートしてくれるメンバーを9人集める」というのがあるようです。
そして、同期は「あと1人足りないんだ」ということで、私に連絡がきました。
(同期に最後に会った数年前に「起業したい」ということを私は聞いていたので、きっとお願いしやすかったのだと思います。)
私はこの時点で、そんな怪しいアカデミーに名前を知られるなんて無理と思っていたのですが、こういう世界の話を聞けるチャンスも滅多にないと思い、いろいろ質問してみました。
- どんな会社を作りたいのか
-
今はセレクトショップとか、何か小売りで考えている。
それと、自分の助産師の経験(※私たちは過去の職場の同期です)を生かして、妊娠中や子育て中のママさんが気軽に集まれるようなカフェを作りたい。
- 私がもし名前を貸したら、私は何かするのか
-
何もすることはない。
- そのアカデミーは、どうやって知ったのか
-
ワーホリ経験者の集まりで、起業家だという友達に誘ってもらった
- 今現在は、起業のために何かしているのか
-
その友人の経営するカフェを手伝いながら、アカデミーで起業のための勉強をしている。
そして今がその途中の「メンバー集め」の段階。 - 名前を貸す、とは具体的に何をするのか
-
名前、住所、電話番号を教えて欲しい
いや、もう、怪しすぎる!!!!!!
これ、あれですよね。起業ビジネス。
起業したいという人に、起業の仕方を教えますよって言って、お金をとるやつ。
副業界隈でよくありますよね。
例えば、
アフィリエイトで月100万稼ぎました!
その方法が書いてある文章を10万円で販売します!
みたいなやつですよ。
ブログをやっていると、こういうの、結構目にします。
で、今回の同期の場合は、
私はこうやって起業しました!
このアカデミーに入ったら、起業の方法をお伝えします!
って感じ。
同期、完全にカモになってる・・・・・・・・
私は、一つ大事なことを聞きそびれました。
このアカデミーに、一体いくら払っているのか、と。
ここ、一番気になりますよねぇ。お金のことだから、ちょっと言い出しにくくて。
けど、私がそんな雰囲気になること気にしてどうするんだっていうね。
あ~、知りたかった。
つっこんで良いですか?
同期は、今回「起業をサポートしてくれるメンバーを集める」という話で、なぜメンバーを集める必要があるのかを私に説いてくれました。
「ワンピースみたいなことをするの!」
だそうです。
マンガの、あのワンピース。ワンピースは仲間で繋がっていますよね。どんなことがあっても、仲間が助けてくれる。そりゃあもう、感動する超大作。
起業にも、そういう仲間、チームを作っておくと、やりやすいそうなんです。
ほう。
そして、メンバー集めの理由のもうひとつ。
「嵐がお店を作るようなイメージかな!」
はい、あの国民的アイドルの嵐です。男性アイドルに疎い私も、嵐は大好きです。
彼女が言うに、もし今嵐がお店を作ったら、たくさんのファンがきます。
そうやって自分にもファンを作っておけば、実際に出店したときに成功しやすい、のだそうです。
ほう。
つっこみたいですね。次の段落にしましょう。
完全に人の受け売りですよね
起業のためにメンバーを集めるという、今回の宿題。
目指すはワンピースと嵐。
最初に大きなツッコミを入れると、そんな大層な目標があるのに、名前を貸すだけじゃ、だめじゃん!
同期は完全に目的と手段が逆になってる。
ワンピースや嵐のイメージで、自分を支えてくれる人を作るのが今回の目的なのに、同期はそこよりも「数」に囚われてしまっている。
ここで例え私が名前を貸したとしても、それは彼女の今回の宿題がクリアできるだけであって、その先に繋がることはない(少なくとも私は関わりたくない)。
だから、「名前を貸して」という頼み自体がおかしいです。
それに。仲間や自分のファンを作りたいのに、既に知人である私に声をかけてどうする。
同期という繋がりはあるけれど、私は彼女のファンではないです。
SNSで発信するなり、自分で一からファンを獲得するべきなんじゃ・・・と思いましたけど。
いろいろと、おかしいところがありますよ。
ワンピースとか嵐とか、そういう大きな話が出てくるのもおかしい。
これ、完全に人の受け売りですよね。
アカデミーでそう言われるんだと思います。
起業して成功したという講師が、「ワンピースのように!嵐のように!」と声高々に話すんですよ。
それを目の当たりにした同期らアカデミーの生徒が、「私もこうなりたい!」と思って、どんどんアカデミーにのめり込んでいくんです。
こういうのって、講師の話し方がうまいんですよね。
キラキラして見えて、誰でもできそうって思えて、尊敬しちゃう。
そういえば、過去に会ったときに同期はやたら会社員をバカにしていました。
これからは起業の時代よ!という旨のことを延々と言っていました。(この時の同期、会社員ですよ)
これもきっと、アカデミーでそう言われているんですよね。
もうね、言葉を悪くして言えば、このアカデミーの生徒は搾取源です。
このアカデミーは、講師がお金儲けするためのビジネス、なんじゃないかと思います。
だってさ、そもそも起業にアカデミーとか、いるか?
起業している人はそういうのに入らないで、自分でとっくに行動しているでしょう。
同期の今後が気になる
この同期、今後はどうなるのか、気になります。
私、今回の電話で「それ、大丈夫なやつ?やめた方がいいんじゃない?」と言おうかと、かなり迷いました。
けれど、私と同期の関係がそこまで強いものじゃないので、やめました。
これが私の家族とか親友だったら、言います。このアカデミー、全力でやめさせます。
でもこの同期とは、頻繁に連絡をとるような仲ではないですし。
私の人生にも彼女の人生にも、例えお互いがいなくなっても何も影響しません。
部外者は口を出さないに限ります。
今、同期はそのアカデミーで楽しくやっているんです。
その楽しい人生をぶち壊す必要はないかなと。
まぁ、これからも起業アカデミー関連の話が出たら、頃合いを見て言うかもしれませんが。
同期は、来年には法人化してお店を出すそうです。
今回は名前を貸せないけれど、その折には開店祝いに大きなお花を送るね!一番目のお客さんになるね!と言いました。
さて、どうなるかな。