- 子どもに気になる行動がある
- 子どもに手が出るときがある
- 将来の親子関係が不安になる
子どもが自己主張がするようになると、イライラが増えて子どもにキツく当たってしまうママは多くいます。
ママいろいろやっても、元に戻って自己嫌悪の繰り返し。
育児が全く楽しめなくて、私じゃないママの方がよかったと思ってしまうのも不思議ではありません。
そんなママに、この「自分の親に読んでほしかった本」は現状を変えるヒントになります。
ただボリュームが多く内容も難しいので、せれながみなさんに押さえてほしいポイントを3つ厳選してお届けします。
結論を言うと子どものためにママが自分の全てを受け止めようということです。



つまり「怒るのはダメ」の認識を変えましょうということです!
育児テクニックではなく、長い目でみた親子関係をよくする方法を知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。
本書は心理学者が親子関係に悩む人々を通して気づいたことのまとめ


この本は「子どもとの関係が変わる 自分の親に読んでほしかった本」というタイトル通り、親子関係を変えたいと思っている親御さん向けの本です。
著者はイギリスの心理療法士、フィリッパ・ペリーさん。
子育てに悩む人々の相談に乗る中で気づいた「親子関係が良くなること・悪くなること」を350ページ超えのボリュームでまとめています。
フィリッパさんが本を通して一貫して述べていることは、子育ての核心は親子関係だということ。
子どもの安心感を守るためには、いざというときに頼りになる親子関係があることが大事。
育児テクニックではなく、子育てを長い目で見れる心を養いましょうと述べています。
【ポイント①】子どもは親の言うとおりのことはしない。親がするとおりにする!


フィリッパさんは無意識に子どもをコントロールしようとしてる親御さんたちに「子どもは親の言うとおりのことはしない」と伝えています。
子どもはみんな行動のお手本にする人がいます。それは身近な人…多くの場合ママが該当します。
子どもはママの遺伝子を持ち、ママと同じ環境にいます。
ママの考え方、ママの行動、ママの口癖…子どもがこれらを真似するのはごく自然なことです。
だから子どもを変えようと口だけ頑張っても、子どもにはなかなか伝わりません。
子どもを変えたいなら、ママ自身が変わる必要があります。
フィリッパさんは以下のように述べています。
あなたが頭の中で自分を責める癖があるとしたら、あなたの子どもも同じように、有害なその癖を身に付けている可能性があります。
本書34ページより
ドキッとしませんでしたか?



私は自分の過去を思い出してグサっときました…
自分のことが嫌いで否定的になっていた頃…子どもに暴言や叩く噛むひっかくなどの行動が出ていました。
私はずっと「子どもをどうにかしよう」って思っていたんですが、全く変わらなくて。
でも「自分」を変えたら、驚くほど子どもが穏やかになったんです。
フィリッパさんが言うことは私は本当だと実感しています。
【ポイント②】子どもとの関係を良くしたいなら、子どもの感情に向き合う


フィリッパさんは親子関係を良くするために、子どもの感情に向き合うことを勧めています。その理由は以下の3つです。
- 大切な人に自分の感情を理解してもらうことが、心の健康の土台となるから
- 感情は行動や決断に必要だから
- 感情は直感と密接な関係があるから
大切な人に自分の感情を理解してもらうことが、心の健康の土台となるから
ママが子どもの感情を受け止めると、子どもは自分で感情をうまく扱えるようになります。
例えば子どもが「このご飯食べたくない」と言ったとき。
「そんなこと言わないの!ちゃんと食べなさい!」とつい言いたくなる場面ですが、それだと子どもは自分の感情を理解してもらえなかったと認識しかねません。
「食べたくない」と言った理由に「モサモサしてて飲み込みにくい」とか「苦いのが嫌」みたいに何か背景があります。
それを見つけようとしてあげると、子どもは「そうそう!」と安心感が生まれ、どんな自分の受け入れてもらえると思えます。
感じることそのものを禁じられたり、泣き寝入りするまで放置されたり、怒りの感情に1人で対処するしかなかったりすると、現実と感情のずれが蓄積されるにつれ、不快感や苦痛に耐える能力がどんどん低下していきます。忍耐力が減ってしまうのです。
本書72ページより
つまり、子どもの感情を全て受け止めると、子どもはどんなことも乗り越えられるということですね。
感情は行動や決断に必要だから


人が行動や決断するときには感情が必要です。
例えば私たちが服を買うとき。AとBで迷ったら、何かしらの感情が出てきます。「Aの方が可愛い」とか「Bは安いのが嬉しい」とか。
それらを比べて最終的に決断を下すわけですが、感情があるからこそ、自分らしい選択ができるということです。
将来子どもが自分らしく人生を送っていくためには、感情をしっかり育てていく必要があります。
感情は直感と密接な関係があるから
突然ですがみなさんには直感がありますか?
「ここはなんとなく危険だ」とか「今これを買った方がいい」とか、心の声が聞こえてくるみたいな経験は誰しもあるかと思います。
こういう「直感」って感情があるからこそ生まれてきます。
直感は子どもにも大事なものです。特に「ここから離れた方がいい」のように自分の安全を守るためには欠かせません。



感情って想像以上に大事なことなんだと気づかされます。
【ポイント③】子どもの感情の受け皿になりたいなら、自分の感情も全て受け入れる


フィリッパさんは読者に向けて「自分の感情はどうでもいいとは思わないこと」と伝えています。
自分の感情にーたとえどんなに強い感情でもー居心地の悪さを覚えなくすることが、子どもの感情を受け入れ、なだめられるようになるための鍵です。
本書80ページ
親がヒステリックになって自分の感情さえ受け入れられないようなら、子どもの感情を受け止めることなんてできない、と。
そうなんです。ママ自身の感情ってとても大事なんです。



せれなはずっと「ママは怒っていい」と言ってるんですが、これなんです。
自分に怒りの感情が出てくることをダメと思うママがいるんですが、そうではなく、怒りに居心地の悪さを覚えること自体が良くないんです。
怒りが出てきたとき、それを受け入れ、どう扱うかが大事。
ママが怒りも含めて自分の感情を大切にできるようになると、子どもの感情を全て受け止められるママになります。
だから「怒っちゃダメ」は間違いなんです。
せれなの子どもは6才で自分の感情を言葉に出せている


最後にちょっとだけせれなの話をします。
せれなは今6才の娘と4才の息子がいるのですが、6才の娘の感情の受け止め方が上手だと思ったのでシェアします。
娘は泣くとき、理由を言うんです。
例えば最近は、弟とのケンカでよく泣きます。
そのときに「○○(弟)と仲良く遊びたいだけなのー!一緒に遊べなくて悲しいのー!」って、わーんって涙を流して泣きながら、こう言うんです。
6才が、です。
せれなは子どもの専門家ではないし、これが成長発達的にどうとか、他のお子さんがどうかとかは、正直わかりません。
でも、私と比べたら遥かにすごいんです。だって私は30才を過ぎても、自分がなぜ泣いているのかわかっていなかったので。
そんな私の遺伝子を持っている娘が、自分の感情を言葉にしている。私にはすごいことなんです。
でも娘が2~4才のころ、娘の行動と娘への接し方に私はめっちゃ悩んでました。
いろいろやっても何も変わらなかったけど、最終的に私自身が変わったことで娘が変わりました。
やったことはフィリップさんが言うように、自分の感情をすべて受け止めることです。
子育て中のイライラ、娘への怒りの気持ちもすべて。
あのとき勇気を出して「怒って良い」を信じたからこそ、今があります。
子どもの行動で悩んだらママが自分を見つめ直すチャンス


育児中の子どもの行動って、多くのママを悩ませる問題です。そこで求められるのは、子どもではなく自分自身へのアプローチ。
なぜなら、子どもは「親のすること」を見て育つからです。
ママが自分自身を全て受け止め、どんな感情もうまく扱えるようになれば、子ども自身もそうなります。
だから、自分の「怒り」と向き合いましょう。イライラしていい。怒って良い。
それを認めることが、自分が変わる一歩になります。
育児中の悩みはママが人間的に大きく成長できるきっかけになります。一緒にやっていきましょう。
